PAPILIOが生まれるまで

『PAPILIO』というヘアアクセサリーブランドが生まれるまでの物語。
立ち上げた瞳ゆゆの思いを綴っていきます。


私たちの故郷である宝塚歌劇団は、一昔前「花嫁学校」と呼ばれていました。

退団後はお嫁さんになって家庭に入る。という時代からシステムが変わっておらず、セカンドキャリアについての相談や学べる場は、これまで全くありませんでした。

一年中お稽古や公演に出演しているため、劇団関係者以外の交流はほとんどありません。SNSも禁止されていることから、セカンドキャリアの情報を得られないまま退団する生徒がほとんどです。

そのため、退団しようと思った時に「何の仕事があるのか分からない。自分に何ができるのか分からない」というタカラジェンヌが増えてきています。

 宝塚では、在団中、舞台に立つためのことは全て上級生から教えてもらい、縦と横の繋がりは強いです。

退団後も、先に退団したOGからのアドバイスや機会の提供、情報共有を行う場があることで、セカンドキャリアの選択肢が増え、自分が進みたい道を見つけることができるのではないかと考え、セカンドキャリアをサポートする「宝塚OGサポーターズクラブ」を立ち上げました。

 

宝塚OGサポーターズクラブとは

「宝塚OGサポーターズクラブ」には、セカンドキャリアの相談窓口となり、持っているスキルを活かしながら、新たな挑戦をサポートする「マネジメント事業」、退団後OGが集まることで、セカンドキャリアもファンが継続して応援できる「ファンクラブ事業」、人材だけでなく"経験"をブランド化し、宝塚OGの雇用にも繋がる「宝塚ブランド事業」の3つの機能があります。

『PAPILIO』は、「宝塚ブランド事業」の1つになります。

娘役が得意とするアクセサリー作りの技術と、退団後、新たな道で活動しているOGと協力して作り上げる、ヘアアクセサリーブランドです。

 

 

宝塚OGサポーターズクラブ、立ち上げのきっかけ

宝塚OGがセカンドキャリアについて学び、相談できる環境を作ろうと強く背中を押されたきっかけは、幼い子供を持つお父様からの言葉でした。

幼い子供を持つ保護者への講演で「宝塚を受験する時に退団後の人生について考えていましたか」という質問があり言葉に詰まりました。

受験当時、15歳の私の目標は宝塚の舞台に立つこと。その後のことは全く考えていませんでした。

私の両親はバブルを生きた世代で、楽観的なところもあったかと思います。しかし、これから受験される受験生の保護者は、不景気の時代を生きており、お子様の将来を心配するのは当然です。

宝塚歌劇団、現役のタカラジェンヌだけでなく、退団した宝塚OGたちがそれぞれの場所で活躍する姿にも憧れを持っていただき、いつまでも宝塚が憧れの場所であるように。安心してタカラジェンヌを目指すことができるように。
私たちは、故郷の繁栄に少しでも役立てるよう活動していきます。

 

 PAPILIOはセカンドキャリアの入り口

私は、宝塚を退団後、アナウンサーになるために1年間アナウンス学校に通いました。

その間、人生で初めてアルバイトを経験しましたが、突然入る仕事やオーディションを理解してくださる企業様はなかなかありません。

私は、幸いなことに、知り合いの会社で受付をさせていただきましたが、簡単なパソコン作業やメールの打ち方、発注業務、接客など、社会にでるために必要なスキルはアルバイトで学びました。

仕事に理解があり、安心して働ける環境は、次のステップへ進むためにも必要であると考えます。

『PAPILIO』では、デザインから配送まで、全て宝塚OGが作業をします。モデル・カメラ・ヘアメイクと異業種で活動しているOGとも連携し、みんなで作り上げるブランドです。宝塚OGが手がけた「PAPILIO」の商品をお買い求めいただくことで、OGの活動支援へと繋がります。

この度、『PAPILIO』を立ち上げることができたのは、いつも応援してくださるファンの皆さま、できたばかりのブランドの商品を手にとってくださるお客様のお陰です。

Makuakeでのプロジェクトは、目標金額の346%を達成。104名のサポーター様にご支援いただきました。

タカラジェンヌの経験を形にした、ヘアアクセサリーブランド「PAPILIO」誕生

皆さまに、心を込めて作り上げたヘアアクセサリーをお届けするとともに、退団後、宝塚OGが一番はじめに頼れる場として大きく育ててまいります。