宝塚から営業職へ。元タカラジェンヌが見つけた“自分らしいキャリア”のつくり方
宝塚歌劇団を退団後、医療事務、カスタマーサクセス職を経て、現在はマーケティング支援ツールを開発・提供するSATORI株式会社で営業職に挑戦中のWさん。キャリアに悩み、模索しながらも、自分の可能性を信じて一歩を踏み出した彼女の転職ストーリーは、芸能や舞台出身者に限らず、多くの人の背中を押してくれるに違いありません。転職の不安、グラントキャリアとの出会い、そして今の仕事にかける思いについて伺いました。
― まず、これまでのご経歴を教えてください。
2015年に宝塚歌劇団に入団し、2022年に退団するまでの8年間、宙組男役として舞台に立っていました。退団後は約1年間、耳鼻科で医療事務の仕事を経験し、その後マニュアル制作会社でカスタマーサクセス職を1年間務めました。そして現在、SATORI株式会社にて営業職に就いています。
― 転職を考えたきっかけは何だったのでしょうか?
前職でビジネスの世界に足を踏み入れたものの、「もっと長期的なキャリアを築いていきたい」という思いが強くなりました。さまざまな経験を積ませてくれる会社で働きたいと思っていた時にSATORIと出会いました。
また、転職活動する中で営業経験があれば挑戦できる業種が多いと感じていたのと、前職でも営業経験がある方の業務スキルやコミュニケーションスキルの高さを尊敬していたこともあり、営業職にはもともと興味を持っていました。
― 不安や迷いはありませんでしたか?
とてもありました。宝塚を辞めてから、自分に向いている仕事は何なのかといった観点でずっと悩んでいましたし、営業職の実態も想像がつかず、本当に自分にできるのか、もっと自分に合う業種があるのではないかと葛藤していました。ただ、やってみないと分からないし、葛藤していることへの答えも行動しないと出ないので挑戦することに決めました。
― グラントキャリアを知ったきっかけと、印象に残っていることはありますか?
きっかけは瞳さん(白川)からいただいたInstagramのDMでした。当時は転職を真剣に考えていたわけではなく、「まずは話だけでも聞いてみようかな」という気持ちでした。
印象に残っているのは、転職する選択だけでなく、「前職に留まる」という選択肢も含めて、広い視野で向き合ってくださったことです。無理に急かされることもなく、私の人生のフェーズとして一緒に方向性を考えてくださったことがとてもありがたかったです。
この「急かされない」ということが、当たり前に聞こえてしまうかもしれませんが、エージェントさんにも実績であったり目指す数字がある中で、面談実施や転職というゴールへの道をなるべく短くされたいと考えているものと思っていましたし、そのように理解していました。そのため、お願いするからには自分自身がスタートを切って積極的に転職活動を進めなければならないという考えでいました(なので、転職支援をお願いするのではなく話だけ聞かせてくださいというテンションでの出会いでした)。
ですが、白川さんの場合は1年でも2年でも、もはやいったん転職活動を辞めて数年後に再度考えるという選択肢でも付き合うからね、と言ってくださったのがかなり印象的でしたね。
― 転職相談から内定まで11回面談しましたね
多いですよね(笑)。最初は、まず私を知るという点でも時間を取ってくださったのがありがたかったです。仕事だけでなくプライベートの話もたくさんさせていただきましたよね。そのおかげで人生の一地点での活動として深く考えるきっかけをいただきました。また、1回1回しっかり時間を取って、面接の前後には必ず対策や振り返りの時間がありました。自分の感覚では分からなかった面接官の質問に対する回答の理想形や、次に向けた改善点などもフィードバックしてくださり、大きな支えになりました。
― 一般的なエージェントと「グラントキャリア」の違いは感じますか?
本当に全然違いました。
前職を紹介していただいた一般のエージェントさんも親身ではあったのですが、「宝塚の経歴」は履歴書には残らないため、プラスに働かないという雰囲気が伝わってきて、それがとても悲しかったです。
宝塚時代に培った力は、言葉にすると「やる気・元気・根性」みたいなものかもしれませんが…
Wさんの意見に対して、ケセランパサラン白川が思うこと:
宝塚OGは、ビジネスの現場でもきっとお役に立てるはずです。舞台で培った「やり抜く力」や「チームワーク力」、「プレゼンテーション能力」はもちろん、新しいことにも挑戦できる「学習能力」を持っています。
それだけではありません。私たちの前向きな姿勢は、周りの皆さんにも良いエネルギーを届け、チーム全体のモチベーションを向上させます。宝塚OGの採用は、単にスキルを持った人材を雇うだけでなく、皆様の組織を活性化させる特別な「投資」だと考えていただけたら嬉しいです。
それに、宝塚に入るときに、私の場合は高校中退扱いになってしまっているので、書類上では“痛い経歴”と見られてしまうこともあります。
そんななかで、グラントキャリアの瞳さん(白川)は、宝塚卒業生がどういった点で優れているかをしっかり理解し、そこを前向きに打ち出してくれました。「宝塚とは何か」を最初から説明しなくても話が通じる安心感は、とてもありがたかったです。
― 一般のエージェントとのやり取りでは、どんな障壁がありましたか?
正直、自分の経験をうまく言葉にするのが難しかったです。「舞台に立っていた」と話をしても、それがどうビジネスの世界で生かせる素質があるのかが自分自身の中でも不明瞭で、エージェントから「営業が向いているんじゃないかな」と挑戦できるキャリアの選択肢を広げてはくれませんでした。
数名のエージェントに相談したことがありましたが、ほとんどが「この経歴だと、できる仕事は限られている」といった反応でした。
その中で前職の面接官はカスタマーサクセスならセミナー講師など人前に立つ仕事もできるので、これまでの経験を生かせるのではと提案してくださり、進むことができました。なので、良い出会いをいただけたという感じでしたね。
転職活動はスタート地点から自分のキャリアに関してマイナスだなと感じることが多かったです。
一方でグラントキャリアは、芸能の経歴も含めて私という存在を「最初から愛を持って受け止めてくれた」と感じられる場所でした。
― 履歴書や職務経歴書の準備は、どのように進めましたか?
初めての転職のときは本当に何も分からず、ネットで調べながら手探り状態でした。PC作業も得意ではなかったので、職務経歴書を作るだけでも大変でした。
今回は、応募企業に合わせた自己PRの書き方などもアドバイスしていただけたので、非常に心強かったです。一緒に「どこをアピールするか」を考えていただき、書類の内容もかなりブラッシュアップしていただきました。
― タイピングなど、ビジネススキルの習得はどのようにしましたか?
最初の転職で医療事務の仕事をすることになり、タイピングは必須でした。そこで、「寿司打」というタイピングゲームや、練習用アプリを使って毎日1分ずつトレーニングを続けていました。出社前の習慣として取り入れていたんです。
宝塚を退団する半年前くらいから、すでにPCに触れる習慣は意識して取り組んでいました。社会人として働く準備をする中で、「まずはタイピングから」という考えはとても役立ったと思います。寿司打、けっこうおすすめです(笑)
― 現在のお仕事内容について教えてください。
SATORIでは「インサイドセールス」というポジションで、マーケティングオートメーションツールを提供するにあたって、お客様の課題やニーズをヒアリングし、商談につなげる役割を担っています。
― 実際に働いてみていかがですか?
入社前は業務内容が具体的にイメージできず不安もありましたが、研修を受け、毎日の業務をこなすことでオペレーションを理解してくると不安はなくなりました。ただ、やはり営業職は「毎日数字と向き合う」世界。今はその厳しさと向き合いながら、どうやって結果を出していくか模索している段階です。
― 日々、どんなことを意識して仕事に取り組んでいますか?
毎日、上長から「明日はここを意識しよう」とアドバイスをもらえるので、それをしっかり意識すること。そして、リストの準備や稼働時間の確保など、基本的なことを時間内に無駄なく行うように心がけています。
― 社内での表彰や評価なども是非教えてください
ありがとうございます。5月に、SATORIのバリューである「誠実であること」を全うした社員として表彰していただきました。私としては日々当たり前にやるべきことに対し表彰していただき驚きもありましたが、次は「結果」を評価されるよう、成長していきたいと感じました。
またもうひとつ、入社して3か月後においていた目標数字も無事達成し、昇給という評価をいただいたことが何よりも嬉しかったです。
― モチベーションの源は何ですか?
やはり「チームの存在」ですね。営業は、個人の活動がメインではありますが、まだ自分の力量だと上長やチームのメンバーから学び、支えていただいている状況です。自分が結果を出せていないと、その分上長が自分のスキルアップのためにロープレに時間を作ってくださったり、上長自身が数字をつくってリカバリーしてくださる動きが発生します。なので、自分のために動いてくださる時間やその恩に報いたい、チームでの目標数字に到達できるよう自分も励まねばという気持ちがモチベーションになっています。
― 今後のキャリアについては、どのように考えていますか?
まだ模索中ではありますが、営業職としてきちんと結果を出せる人材になることが、今の目標です。その先は、自分らしく楽しく働ける仕事を見つけたい。女性として自立し、どんな環境に変わっても長く仕事を続けられるキャリアを築きたいと思っています。
― 最後に、転職を考えている方へメッセージをお願いします。
芸能の世界で夢を追ってキラキラした世界で生きてきた方にとって、ビジネス社会への転職はとても大きな一歩かと思います。ただ、明確に「これがやりたい」と決まっていなくても、「長い目線で自分にあったキャリア像を探すために飛び込んでみる」というのも良い選択だったなと実体験で感じています。信頼できるエージェントと一緒に、あまり不安に思わず飛び込んでトライして欲しいです。